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2004.03.30

名前を失った友

「ほら、あの人、なんて名前だったっけ」話の中でキーになる重要人物なのだが、肝心の名前が出てこない。顔やその人物のイメージははっきりと思い浮かべることができるのに。

やがて、本題そっちのけで連想ゲームのようなやりとりが始まる。「あの時、○○さんと一緒にいた、痩せ形の、髪の短い、メガネをかけた・・・」「わかった、××さん!!」こんな感じですぐに名前を思い出すことできれば胸のつかえもとれるが、いくら時間がたっても思い出せないこともある。

そんなことを考えていたら、学生時代にアルバイト先で親しくていた友人の顔が浮かんできた。この友人こそ私の脳裏に巣を作って何年も居座っている名前を失ったイメージである。どういうわけか彼の名前を思い出すことができない。卒業写真でもあれば顔から名前をたぐり寄せることもできるだろう。だが、彼は同じところでアルバイトをしてはいたがまったく別の大学に通っていたし、学年も違う。ならば、そのアルバイト先へ行けばいいだろうと思うが、いつか訪ねた時にそのアルバイト先は倒産したらしくもうなくなっていた。彼と私を結ぶ線は、もう何年も前にとぎれ、もう絶対に元に戻れないままなっている。

亡霊でも何でもないが、街を歩いている時や電車の中でボーッとしているような時、ふとその友人の笑顔が脳裏に浮かぶことがある。「何という名前だったっけ、どうしても思い出せない」

おそらく、その本人と街中ですれ違っても互いに気がつかないかも知れない。それくらい時間が経過している。なのに私の中にいるその友人の顔は当時のままだ。いつまでたっても歳をとらない彼は「早く俺の名前を思い出してくれよ!!」と言っているようでもある。でも、もし仮にその友人が既に他界していたら絶対に洒落にならないだろうなと思う。とはいってもそのイメージは一生私の頭の中に生き続けるのだろう。私が生きている限り。

必死に彼の名前を思い出そうと、当時のことをあれこれ思い起こす。断片的ではあるが、当時の記憶が甦る。その友人と他の仲間たちがともに登場する楽しい風景ばかりだ。あの頃、私たちは何を話し合い、どんな未来を夢見ていたのだろう。彼の顔のイメージとセットで、いつも決まって現れる当時の思い出の風景は、時に胸が痛くなるほどの郷愁を誘う。

いつまでたっても思い出せない友人の名前を思い出してしてしまったら、この気持ちもどこかに行ってしまうのだろうか。

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