つのるイライラ
振っても、回しても、叩いても、棒を差し込んでも出てこないのがラムネのビンのビー玉だ。
そのラムネのビー玉と同じようなものを見つけた。もっとも、それは誰でもが発見できるようなものではなく、ただ単に、ふさわしくないところにあるのを見つけただけなのだが・・・。
JR横須賀の電車。出入り口のドアが閉じる。混雑時なら絶対に気付くことはないだろうが、足元を見るとドアの下に10円玉より少し大きめの穴がある。これと同じものは、山手線や京浜東北線にもある、中には、その穴から下の線路が見えることもある。ところが、横須賀線の穴は下までは見えない。つまり、穴の下にもう一層の平らなスペースがあるようだ。
そんなことはどうでもいい話だが、なぜかその穴の中に、あの緑色のビー玉が入っていた。外は雨。ちょうど持っていた傘の先端でビー玉をほじくり出そうとしてみたが、右に左に動くだけ。あのラムネのビー玉を割り箸の先端で動かすようなものだ。
なぜ、こんなところに、こんなものが入り込んでいるのか?それはわからない。
おそらく先の細い何かで下からすくい上げれば取リ出すことができるだろう。でも、傘の先端では絶対に役不足だし、不可能だ。それにしても、このビー玉を取り出せないことが悔しい。
だからといって、しゃがみこんで、しかも何かの道具を使ってかき出すような勇気もなければ、人目を忘れるほどの根性も持ち合わせはいない。
こんなどうでもいいような下らないことにこだわってしまうのは自分だけだろうか。ほかの人は、こういうものを見つけたときにどのような思いをして、どんな行動をとるのだろうか。ましてや雨の日で、傘を持ち合わせているときに。
取れないビー玉にイライラ感はさらに募るばかりだ。でも、こればかりはどうにもならない。
年齢に関係なく、男はどうしても穴の中のものにロマンを感じてしまう生き物なのだろうか。何ともむなしいことだ。合掌。
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